静脈内鎮静療法とは

インプラント手術で最適な麻酔方法といわれる静脈内鎮静療法という安静法がございます。
静脈内鎮静療法とは、鎮静薬や麻酔薬を点滴から静脈内に取り入れて、精神的に、また身体的にも安静な状態に導く療法です。
静脈内鎮静療法により、インプラントの手術中は眠っている状態、またはウトウトした傾眠状態になります。
それにより、手術中での不安や恐怖心を感じることなく、いつの間にかインプラントの手術が終わっているという感覚でいられ、痛みを覚えません。

静脈内鎮静療法は非常に安全性に優れている麻酔法です。
静脈内鎮静療法を行う前にきちんと問診や検査を行い、行っても問題がないことを確認したのち、
麻酔科の医師が脈拍の推移などを適切に管理を行いながら、インプラントの手術を進めてまいります。

局所麻酔・全身麻酔との違い

では、静脈内鎮静療法は局所麻酔、全身麻酔とは、どう違うのでしょうか？

まず局所麻酔ですが、
インプラントの手術はあごの骨に穴を開けて、インプラントを埋入しますので、その手術箇所に痛みを感じないような局所麻酔を施します。
局所麻酔の効果で痛みを感じることはありませんが、あごの骨に穴を開けるときや、インプラントを埋め込む際には、削る音や振動を感じるでしょう。
ですので、局所麻酔に加えて、静脈内鎮静療法を行うことで、手術中の音や振動から生じる怖さから解放され、手術を終えることができるでしょう。

そして全身麻酔は、意識のない状態で手術を行うことになります。
ですので、その強度から、全身麻酔が切れたあとも、回復に時間がかかります。

静脈内鎮静療法がインプラント手術に最適な麻酔方法といわれるのは、
適度な入眠状態に誘う療法で、身体的な負担も少なく、回復時間も早いという、手術に適した強度だというところにあります。

	鎮静療法	全身麻酔
目的	不安・緊張感の 除去・和痛	意識の消失 ・除痛
意識	あり	なし
応答	あり	なし
バイタルサイン	安定	不安定
健忘	あり	完全
術前管理	不要	必要
術後の回復	早い	遅い
合併症の危険性	きわめてまれ	ときどき

静脈内鎮静療法のメリット

インプラントの手術は、口腔内の状況や埋め込む本数などにより、長時間になることもございます。
その手術時間を意識のある状態で、身体に力が入ってしまい、怖い思いをし続けるのは、精神面だけではなく、身体的にも大きな負担となります。
身体が脱力した、リラックスしている状態は、インプラントの手術を進めるにあたり、とても重要なことです。
また鎮静が切れて、目を覚ます頃には、インプラントの手術が無事完了していることにより、手術時間の長さも感じないという、
気持ちの面で大きなプラスでしょう。

静脈内鎮静療法の流れ

• 鎮静療法を行う5時間前から 食事を控えていただきます
• 手術当日にクリニックで問診と検査を行います
• 麻酔薬を入れた点滴を体内に取り入れていきます
  いつの間にか ゆっくりと心地良く 眠くなっていきます
• インプラントの手術中は 麻酔科医師がモニターを通して 身体の状態を適切に管理します
• 眠りから覚めると インプラントの手術は完了しています
• 回復時間が短いので 少しの安静を経て ご帰宅となります

痛みや不安から解放される大切さ

インプラントは 安全性の高い手術で、その機能面でも大きな利点がある治療法ですが、
精神面や身体面で苦痛を伴うと、インプラントにした歯を思う度に、痛みの嫌な記憶がよみがえったり、
手術後のメンテナンスで通院することも、気持ちの面でしんどい思いをされるかもしれません。
また新たに歯の必要に迫られた際に、再度インプラントの手術を受けようという気にはなれないかもしれません。

皆さまが怖さや不安から解放され、インプラントの手術を受けていただくこと、手術中に痛みから解放されること、
また手術が終わってからも 嫌な記憶が残らないことは、とても大切なことです。

日本インプラント京都八条口クリニックは、精神面でも、皆さまに寄り添い、万全の手術環境を整え、お迎えいたします。